サクラクエストから考える「普通」
2017年4月より放送されているサクラクエストというアニメがある。
P.A.WORKSが手掛けているお仕事シリーズの3作目なのだが、このアニメの主人公が何となく好きになれなかった。
大学から帰るときに下校途中の女子中学生を見て、主人公が好きになれなかった理由を確信したので記事にしようと思う。
あらすじは面倒なので省略する。もし気になったら視聴して欲しい。
このアニメの主人公は普通という言葉にコンプレックスを持っている。相当拗らせているらしく、開始3話にして「普通と言わないでください!」という台詞を耳にタコができるほど聞いた。
このアニメの舞台は田舎なのだが、これだけ普通という言葉を毛嫌いしておいて、2話までは元々住んでいた都会に戻り普通の生活を送ることを望んでいた。こうした矛盾や発言の一貫性の無さもこの主人公が好きになれない要因の1つであると思う。
私はこの「普通と言わないでください!」という台詞を聞くだけで虫酸が走る。もし彼女が目の前にいたら「平凡、凡才、凡常、一般、人並み、モブ、量産機」など自分が持っているありとあらゆる語彙を駆使して煽っていたと思う。それ程腹の立つ台詞なのである。
まず「普通」とは何だろうか。
大学から帰宅するときに女子中学生を見た。そのうち恋人が出来て普通に結婚して幸せになるんだろうなという邪な考えが浮かんでしまい死にたくなったが、同時に普通の人生を送ることはかなりハードルが高いことなのではないかという疑問も浮かんだ。
普通の人生というものを想像してみて欲しい。
単純に関わっている人間が少ないだけなのかもしれないが、そのような人生を歩んでいる人間を私は見たことが無い。誰もが数奇なエピソードの1つ2つくらいは持っている。
様々な価値観や選択肢が溢れかえっているこの時代で、それでも普通でいることはほぼ不可能であると思う。
この主人公も毛髪が桃色な上に就職浪人までしかけている。この時点で普通じゃないのは自明である。※ちなみにこのキャラクター以外変な髪色のキャラクターはいない
それでも周囲の人間から普通と言ってもらえることに感謝せねばならないと思う。
彼女には成長を通じて普通と言われることの尊さを実感してもらいたいものである。
主人公嫌いすぎて2話で切るか迷ったのは内緒
そりでわ✋